■ 息付く間もなく
玄関のドアが閉まるなり、引き寄せられて、唇を塞がれる。
それに応じながら、鞄を廊下に放り出した。
靴を脱ぐのももどかしい。
二人分の靴が、無造作に玄関に投げ出された。
その間も唇を合わせたままだった。
腰を強く抱かれ、首に回した腕で引き寄せる。
もつれ合うように部屋に上がると、言葉も交わさずにベッドに向った。
コートを脱いで、スーツを脱ごうとして、背後から腕を捕まれ、ベッドに押し倒される。
スーツの上着も着たままで、シャツのボタンを外される。
ネクタイは自分で引き抜いて、邪魔だとばかりにベッドの下に落とした。
アンダーシャツをたくしあげられ、素肌に熱い舌が触れる。
「…っ」
吐息を漏らし、愛しい背中を抱く。
抱いてみると、小さな違和感。
見上げた室井はまだコートすら着たままで、青島は笑みを溢し、ようやく口を開いた。
「俺たち、がっつきすぎ」
視線を合わせ、室井も苦笑する。
「全くだ」
玄関で交わしたキスとは打って変わった、柔らかいキスが一つ降ってくる。
だけど、見下ろす眼差しは相変わらず熱っぽく、それは青島も一緒だった。
「久しぶりだから、話したいこといっぱいあったんですけど」
「俺もだ」
「でも、まあ、とりあえず、こっちが先ってことで」
返事の代わりとばかりに唇を塞がれて、後は言葉もなかった。
事の後、元気だったか?と聞かれて、青島はさっきまではねと答えた。
END
2008.4.6
あとがき
いくらなんでも短いですが、雰囲気で読んで頂けると嬉しいです(^^;
ええと、ええと。
ここまで短いと、後書きに書くことも思い浮かばないです(笑)
ええと、ええと。
切羽詰った二人でした(言うまでもありません)
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