「一倉さん」
「んー?」
「一緒に写真、撮りません?」
「なんだ?突然」
「実は昨日友人の結婚式だったんですけど、フィルム余っちゃって」
「使い捨てカメラか、今時。お前、デジカメ持ってなかったか?」
「あははは。持ってるんですけど、持って行くの忘れちゃって」
「それで、会場で慌てて買ったんだな?」
「そうです」
「ホテルで買うと高いだろう。ドジだなぁ」
「キャリアのくせにけち臭いこと言わないでくださいよ」
「倹約家と言ってくれ」
「どこがですか。アンタが倹約してるとこなんか見たことないですよ」
「風呂は出来る限り二人で入って、水道代を節約してる」
「・・・・・・・・・・・・」
「なんだ、その目は」
「べっつにー。モノは言いようだと思っただけですよ。て、いいから、写真撮りましょうよ」
「ん〜・・・。あんまり好きじゃねぇんだよなぁ。写真」
「あれ、そうだったんですか?」
「まあな。それこそ、けちけちしないで余したまま現像だしたらどうだ?」
「・・・ま、それでもいいんすけどね」
「・・・?なんだ?」
「いや、一緒に写った写真ってなかったぁと思ったんで、折角だから一枚と思っただけですよ」
「・・・(まあた、可愛いこと言ってる)」
「一倉さん?」
「ん、じゃあ、写真撮るか」
「あ、マジっすか!良かった」
「ちょっと、要望があるんだが」
「・・・・・・・・・・・・」
「だから、なんだ、その目は」
「一倉さんのことだから、碌なことじゃないと思ってる目ですよ」
「失礼なヤツだな。いいから、耳貸せ」
「・・・・・・ん」
「ごにょごにょごにょ・・・」
「・・・!!!!!」
「というのは、どうだ?」
「ばっ!な、何っ、考えてっ!」
「落ち着け」
「落ち着けるか!」
「まあまあ」
「って、ど、どこ触ってんですか!」
「気にするな」
「無理言うな!って、ちょ、人の話をっ・・・」
「聞いてる聞いてる」
「っ・・・う、嘘付きーっ!」
「・・・・・・信じられない」
「多分素敵な写真が撮れてるぞ?」
「そんなもん現像に出せませんよ。壊して捨てます」
「お前、酷いなぁ。友達の結婚式の写真だったんだろ?」
「誰のせいですか!」
「俺だな。悪かったよ」
「・・・・・・一倉さんと写真を撮ろうなんて思った俺がバカでした」
「そう言うなって。なんなら、俺が現像に」
「出したら、別れます。速攻別れます」
「分かった。悪かったから、そう怒るなよ」
「ふん」
「・・・今度は、お前のデジカメで撮ろう」
「死んでも嫌です」
「バカ、違う」
「は?」
「だから、ちゃんと二人で」
「・・・・・・・・・・・・」
「おい」
「・・・・・・・・・・・・」
「何か言え」
「・・・・・・絶対ですからね」
END
(2004.8.12)
一青祭りに協賛中ということで、第4弾は突発小話でした〜。
書き掛けの一青があったのに、それをすっ飛ばしていきなり浮かんだ話です。
それがこんな話ですいません・・・。
どーんな写真だったんだか(笑)
ラストはもう一つ考えてました。
「次はポラロイドで撮ろう」と仰った一倉氏が青島君の大激怒を買う、と・・・。
一倉さんがあまりにもあれなので、却下しました(苦笑)
写真