■ 看病(鳥青)


体調が悪いので…帰って寝ます。ごめんなさい。
メールに簡潔な文章が届いたのは夕方だった。
看病に来て下さいとも、病院について来て下さいとも、書かれていない事にため息をつきながら、押し掛けてでも青島の看病をしようと、鳥飼は近くのスーパーに向かった。
合鍵で青島の家に入ると、いつもの軍用コートを纏ったまま、床に倒れている彼を見つけた。
「青島さんっ」
声を掛けるがはっきりした返事はない。
おでこに手を当て、熱が高い事を確認するとパジャマに着替えさせる。
「水飲みますか?」
頷く彼に買ってきたスポーツドリンクを手渡し、飲んだ後、ベッドに寝かせた。


ここ数日、忙しかったのだろう。
台所には使ったままの食器、洗濯物がいっぱい入った洗濯機、脱ぎ散らかした服がそれを物語っている。
いつか一緒に暮らせたら…と鳥飼は思っているが、青島はどう思っているのか…まだ聞いた事はない。
エプロンを付け、掃除、洗濯、皿洗いを終えると、青島の家に来てから2時間が過ぎていた。
レトルトの粥を温め、自分にはスーパーの弁当を温めると、青島を起こしに行く。


「青島さん…少し食べませんか?」
「…来てくれたんだ…」
ベッドの上で身体を起こし、壁に背中を預けると鳥飼がお盆を持って戻ってきた。
「はい、あーんして」
「自分で食べられるよ」
苦笑混じりの返事に「わかりました」と鳥飼はお粥の入った器とスプーンを渡した。
相手は病人だ、一緒に住む話は今日切り出せない…鳥飼は弁当を食べ終わると立ち上がった。
「じゃあお大事に」
「もう帰っちゃうの?あ…」
青島は口を滑らせた事に気付き、鳥飼を直視出来ず目を反らす。
「青島さん、僕には素直になれませんか?」
両手で青島の頬を包み込み、顔を上げさせる。
「そういうわけじゃないけど…」
「けど…?」
「風邪移したら…とか…」
「とか?」
「…病気の時って弱気になるじゃない?君に甘えたら…ますます増長しそうで…」
「それの何がいけないんですか?」
青島の頬に軽く口づけ、鳥飼は青島をベッドに押し倒した。
「病気の恋人を看病するのは、務め…いや特権ですから」
布団を掛け、部屋を暗くし、布団の中の青島の手を握る。
「眠るまでいてくれるの?」
食べた事で、元の調子に戻りつつあるのか、笑いを含んだ声で尋ねる青島に、「当然です」と返した。










END

須藤様


須藤さんから、可愛らしい鳥青を頂きました!
青島君にベタ惚れな鳥飼さんが素敵です。
さすが鳥飼さん!(?)
策士鳥飼さんのことですから、この後上手いこと言いくるめて、
同居に持ち込むのでは…(笑)

須藤さんありがとうございました!


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