「・・・・・・」
青島は心底困っていた。
背後の室井だって困っているはずだ。
接触した肌から妙な緊張感が感じられる。
―なんでこんなことに。
何故だか風呂場でするしないで揉めて、絶対しないと押し切った青島に室井が折れる形で一緒にお
風呂に入った。
それから十分。
室井の膝の間に納まって、背中を室井に預けた状態で青島は入浴していた。
背後から室井に抱っこされているわけである。
お互い引くに引けない状態で入ってしまったので会話も無い。
気まずいことこの上ないのだ。
二人ともすでになぜ一緒に風呂になど入ることにしてしまったのかと後悔していた。
青島にいたっては、「するって言った方が、まだましだった」とさえ思う始末。
―今から言ってみるか?「しましょう」って?・・・・・・言えるか!
青島は大人しく室井の腕に納まりながら延々と考え込んでいる。
と、背後から室井が小さく声を掛けてくる。
「青島・・・」
密着しているのだから当たり前だが、青島の耳に室井の息がかかる。
思わず背筋がぞくっとする青島。
もちろん不快感ではない。ないから、さらに困る。
「な、なんですか」
妙な緊張感を漂わせているせいで、青島が警戒しているように見えたのだろう。
室井が苦笑した。
「いや、・・・俺は先に上がろう」
気まずさに耐えかねたのか、青島が困っていることを悟ったのか、室井が上がろうとする。
そうなったらなったで、青島は嬉しくない。
こんな気まずい状態で室井に行って欲しくはない。
青島は湯船から出ようとする室井の腕を掴んだ。
「青島?」
「ぁ・・・、ええと、その、あの」
思わず掴んだが、かける言葉がみつからない。
「青島・・・、上がって待ってるから、ゆっくり暖まって来い」
風呂に入るまでの強引さはどこへやら。
すっかり物分りのよくなってしまった恋人に感動する反面、青島は面白くなかったりもする。
これではまるで自分が駄々を捏ねただけのような気がする。
落ち着いて考えればたかだが風呂場でするかいなかで揉めただけで、しかもどちらかと言えば駄々
を捏ねたのは室井の方だ。
すでにテンパッている青島には、そんなことには気付かなかった。
「・・・妥協案」
「え?」
室井が聞き返すと、青島はのぼせたのかそれ以外の理由か、赤い顔で室井を見つめた。
「ようは、声が響かなきゃいいんです」
「は?・・・あ、あおしま?」
「手で口を塞いでいてくれますか」
「!ちょ、ちょっと待・・・っ」
「タオルとか噛んでるんでもいいんですけど」
「・・・!!」
―ま、まるで、レイプじゃないか!
刺激的な提案をする恋人に、室井は絶句した。
END
(2004.4.8)
あっはっはっはっは。・・・笑って誤魔化されてはくださいませんか?
いつもいつも寸止めで申し訳ありません(笑)
期待されている方はいらっしゃらないとは思いますが、私にこの先が書ける日はきっと来ません・・・。
不甲斐ないです。
この先は、皆さんのご想像にお任せしますv(ハートを飛ばしてる場合じゃないです。頑張れ、自分)
ちなみに、私が想像すると。
この後は結局何も出来ずに二人揃ってお風呂から出ます。
ヘタレて何も出来ない室井さんと我に返って照れる青島君。
その分はベッドで(自粛)
たぶん、そんな感じです。